アマルティア・セン「グローバリゼーションと人間の安全保障」感想

たつぞうです。

 

DeGovの活動をする中で、現在、人権というものについて考察を深めたり、民主主義についてディスカッションをしています。そこで、参考になるよとすすめられたのが

アマルティア・セン「グローバリゼーションと人間の安全保障」

 

なお、理路整然と内容を要約したり、そこからどういったことが導き出されたか?などを記すのは、私の能力では無理でしたので(´;ω;`)感じたままをそのまま書いています。ここでは書き記せないほど内容は多岐に渡りますし、新しい発見や示唆に富んでいますので、興味のある方は、ぜひ読んでみてくださいw

 

グローバリズムは悪くない

グローバリズムと聞くと、「西洋的(合理的)な考えで持って」、「GAFA」などに代表される大企業達が、世界で悪さをしている的な事象を総称しているのでは?ととらえる向きが多いかと思います。私もそう思っていました。

 

しかし、センによれば、グローバリズムは今に始まったことではなく、さかのぼれば過去、中国から様々な新技術が西側に伝播したこともグローバリゼーションであるし、西洋から別の場所に何かが伝わる時であっても、その辿る道すがら、色々な影響を受けて変容しているので、単純な「西洋化」とは言えないのではないか?と記しています。

 

貧困とは?

・貧困の定義・・・センによれば、それは「価値のある生活を送る自由を奪われている」ことと定義しています。

いわく「所得は高いが政治に参加できずにいる人」「ジェンダー差別によって活躍の場を奪われている人々(女性だけでなく、LGBTの方々も)」「教育を受けられずにいる子供達」「所得は多いが、病気で苦しんでいる人」、、、

 

貧困と聞くと、単純に経済的に困窮しているというイメージを持っていたので、この考え方は目からうろこでした。

 

ここからは、読んだ後、自分の身に置きかえて考えたことになります。

新技術や大企業が新たな貧困を生む?

最近、無人レジや、オートメーション化された物流現場、RPAなどの採用により、雇用が無くなるといった事象が、珍しくなくなってきました。

 

一方で、「ユーチューバー」や「ブロックチェーン技術に関わる仕事」など、新しいジョブや、新しい技術によって、雇用が生まれている事実も確かにあります。

 

このアンビバレンツな状況を、私はどうとらえていいのか、正直、答えは出ていません。変化に対応できる人には、チャンスが多く転がっている世界ととらえることもできるでしょうし、そうでない人には、「ディストピア」が来た、と嘆くこともできるでしょう。

 

個人的には、収入が減ってもいいのでw 職場に人を増やしてもらって、仕事をシェアしたいくらいです。それによって、空いた時間をDeGovの活動にあてることが、自分にとってとても充実した時間に感じられるからです。お金では得ることができない「バリュー」ですねw

 

一方で、時間外作業を沢山して、報酬を稼ぎたいと考えている人もいますよね。

 

このように、「価値のある生活」の定義は人それぞれです。今後社会は、多様な価値観を持つ人々を満たすような、優れた仕組みを提供できるのでしょうか?

 

私が携わっているDeGovの活動が、その一助になれば幸いです!

(このブログを読んだ神の、「俺が貸した本から、この程度しか読み取れなかったのかよ(´;ω;`)という声が聞こえてきそうです、、、)

 

 

「合言葉はお役立ち」

今後も、参考になった本の紹介をしていきます。